『スロー・ダウンヒル』のおすすめ
(2003/10/15)
スピードはゆっくりでも、それでも楽しいダウンヒルもあります。
スロー・フードとか、スロー・ライフとか、すでに随分使い古された言葉になりつつありますが、ここであえてご提案です。
『スロー・ダウンヒル』・・・実例を挙げれば、富士見パノラマBコース(ゲレンデのハイスピード部分が無くなった2003年バージョン)です。マウンテンバイク初心者の方に夏のスキー場で走れる話をすると、スキーの感覚でゲレンデの真ん中を直滑降でドドドドーと走るイメージを持たれる方も多いようですが、それでは単調で飽きるのも早いかも。また走りたくなる楽しいコースとは、ちょっと違います。林の中を、右に左に上に下に、くねくねと忙しく、木立を縫うように続く「シングル・トラック」と呼ばれる獣道に毛が生えたようなコースが楽しいのです。急な斜面はあっても、直線部分は長く続かず、すぐに次のコーナーが迫るので、スピードは上がりません。ていうか、常に減速を意識しないとコースアウトしてしまいます。部分的には徒歩(?)と同じほどの速度まで落としてバランスをとったり、逆に勢いに任せてイってしまわなければクリアできなかったり。「トライアル」競技ではないので、足を着いたら減点などということは無いのですが、立ち止まることなくスムーズにイメージどおりのラインを描ければ、自己満足度100点です。「ダウンヒル」競技であればタイムを競うのですが、ゆっくりでいいんです。歩いて降りることすら困難な斜面を、いかに転ばないで自転車で通過できるかどうか。小さなチャレンジを次々とこなしながら下っていく。難コースには違いないので、富士見初心者の方は、Dコース、Cコース、Bコースと順を追って挑戦してください。
さて、Bコース。そんなコースだから、リアル・レーシングな、ダウンヒル専用モデルといわれるようなマウンテンバイクでは不利な点もあります。上下左右に忙しいコースなので、取り回しの上で軽量に越したことはありません。絶対的なスピードは低いので、大きく動くサスペンションも、丈夫すぎるフレームも必要ありません。
つまり、ふつーのマウンテンバイクでいいのではありませんか。後ろのサスペンションは、あってもなくてもいいし。しいて言えば、前のサスペンションはちょっといいもので、タイヤも下り仕様にして、ハンドル&サドルのポジションも操作性重視で・・・
以前のコラムで、ダウンヒルを、競技までしなくとも、存分に楽しむにはお金がかかるような誤解を与えてしまったようですが、『スロー・ダウンヒル』なら少しの投資で十分に楽しめます。
また、これで秋の終わりとともにマウンテンバイクのゲレンデシーズンも終了しますが、富士見パノラマBコース的シングル・トラックは、実は近場の里山にもいっぱいあります。自走で登らなければいけませんが、涼しい季節のウォーミングアップにはちょうど良いです。コースとして整備されてない分、かえって難易度が高い部分もあり、挑戦し甲斐のあるルートも多々あります。そうか、昔からやってた遊びなんだ。
年中楽しめる『スロー・ダウンヒル』は、マウンテンバイク遊びの基本でしたね。
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