変速機(駆動系)の話


 「変速の調子がおかしいので見てもらいたい。」というお客様からのご依頼は、割とよくある話なのですが、状況により対策にはさまざまな方法があります。単純に微調整(マニュアルやメンテナンス本に書いてある程度の作業)で直るケースは以外に少ない。

 アウターケーブルに損傷があったり、ディレイラーに歪があったり、チェーンやスプロケットが消耗していたり、それらが複合していたり。原因がわからずに作業してもかえっておかしくするだけです。単なるチェーンの油切れなどということもありますが、注油作業にも要領があり、誤ったやり方ではかえって部品の寿命を縮める場合もあり、自分で作業するのであれば一度ご相談いただいて正しいやり方をおぼえて下さい。
 自分で作業して、かえって調子悪くして、根本的な原因がわかりにくくなってしまうこともあり、まずは調子の悪い状態を当方で確認させていただいて、作業の方針をご相談させてください。[お見積もりは、どちら様も無料です。]
 自分でダメだと決め付けて、始めからパーツ交換でご依頼いただく場合もありますが(フレームに問題があるなど他に原因があることもあり)、駆動系の部品をすべて交換したとしても解決にはならない場合もありますので、まずはご相談下さい。
 (完成車メーカーのコストダウンの都合で)元々相性の悪いパーツの組み合わせで使用している場合もあり、いくら調整しても今ひとつのこともあります。かと思えば、安いグレードのパーツだからとあきらめてだましだまし乗っている方でも、当方で作業を施して見違えるほど調子が良くなったと感謝されたこともあります。
 ・・・駆動系のパーツは、さまざまなグレードがありますが、ブッチャけた話、SHIMANO製であれば高いものも安いものもそれほど大きな差はありません。マウンテンバイクの例では、調整に少し手を抜いたXTR(世界チャンピオンも使用する最高グレード)よりもバッチリ手入れの行き届いたACERA(数万円のマウンテンバイクに採用される“中の下”グレード)のほうが気持ちよく走れたりする。自転車屋の腕の見せ所です。それでも違いが大きい側面としては、軽量性と耐久性です。同じ条件で使用したときに、いかに長く新品時の調子よさが維持できるか、また維持する為のメンテナンスの頻度が少なくてすむか、という意味での耐久性です。過酷系の方は、迷わずより上級グレードを選んでください。悪天候の場合、下級グレードでは数時間で寿命をまっとうしてしまうこともあり、毎回メンテナンスすれば良いといったレベルの話ではありませんので。しかし、最高グレードであったとしても、1度の転倒で壊してしまうこともあり、選択に悩むところです。壊しにくいSAINTという新製品ももうすぐお目見えします。
 
 さて、XTRにひきつづきXTもフルモデルチェンジとなり、長年使い慣れたシフトレバー、親指&人差し指で操作する「ラピッド・ファイア・プラス・レバー」の生産中止の日も近づいています。新しい「デュアルコントロール・レバー」もすばらしいのですが、ベテランほど慣れ親しんだシステムへの愛着があるようです。必要な方は、今のうちに買い占めて(!?)おいてください。LX以下のモデルは、カタログにも掲載があり当面心配は不要ですが、XTR、XTといったハイスペックに慣れてしまった方には満足いかないかもしれません。
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